ものづくりの中で市場に出回る直前に行う業務が「実験・評価」というお仕事があるのをみなさんご存じでしょうか。
会社内で開発や設計フローの後に、製品スペックの最終確認として行われる業務となりますが非常に大事なお仕事となります。
「実験って学校と同じイメージだけど、仕事としてやりがいはあるの?」と疑問を抱いている方も少なくは無いと思います。
そこで今回は、「実験評価エンジニアはやりがいがある仕事」なのかを実際に経験したことを踏まえて解説していきたいと思います!
・ 実験・評価はやりがいのある仕事かどうか
・ 実際の仕事の流れや仕組みについて
目次
実験評価はやりがいと責任感を感じられる仕事
実験・評価はものづくりの上流工程の中で、最終的にOKかNGかを判定できる権限を持っている部署です。実験・評価エンジニアがOKと言えば、開発設計された機械が市場に出回ることになるので非常に重要な立ち位置です!
・ 自分が行った結果次第で、市場に出るかが決まる
・ ものづくり上流工程「最後の門番」的なポジション
・ 最新の機械をいち早く触ることができる
感じ方は人それぞれですが、個人的には「やりがいと責任感」を感じられる仕事だと思っています。
自分が行った仕事の結果次第で世の中に出回るということは、言葉では軽く聞こえますがものすごいことなんですよね。
例えば、自動車関係であれば自分が「実験・評価」を行った部品が車に搭載されて、1台の車として完成します。実験・評価を疎かにしていれば大きな問題になりかねませんよね?
自動車だけに関係なく、みなさんが普段触れている機械はすべて「実験・評価」でOKとなったものになります!
こういった点を考えると「やりがいや責任感」を感じられる仕事だと思えますよね!
機械・電気エンジニアを目指している方は、機械に実際に触れられる「実験・評価」エンジニアがおすすめです!!
実験評価の仕事の特徴は「楽しいと感じること」
実験・評価エンジニアと聞くと、「学校でやっていた実験みたいで楽しそう!」と思う方も多いと思いますが、実際のところ確かにそのイメージ通りで楽しいです!
なにより、結果がOKかNGかどうかが分かりやすく、自分で試行錯誤しながら進められることが多いので楽しく仕事をすることができます!
・ 自分で試行錯誤できるので「楽しい」と感じることが多い
・ 結果がOKかNGの2パターンなので、分かりやすい
・ 納期やタイトスケジュールだと忙しくなることもある
しかし楽しいばかりでは仕事として成り立つ訳もなく、とても厳しい部分もあります。
当然、社内からのスケジュールの要望に合わせて計画を立てなければなりませんし、実験・評価のセットアップに手間取るのと重なったりすると、かなり忙しくなることも多々あります。
スケジュール通りにいくことばかりではないので、社内外との調整も自身のレベルに合わせて提案していくことも必要になってくるので慣れるまでは厳しいと思うこともあります。
しかしそれ以上に、「実験・評価は楽しい!」と感じる場面がたくさんあると思うので、機会があればぜひ挑戦してみてくださいね!!
実験評価の仕事の流れや仕組みを解説!
実際の「実験・評価」の業務はどのような流れになっているか気になる方の為に、仕事の流れやその仕組みについて解説していきたいと思います。
これらがすべて当てはまる訳ではないですが、参考程度にはなる内容となっているので見て行ってくださいね!
設計者からの要望を確認して計画を立てる
まず初めに、対象となる製品(機器)について設計者や開発担当者から「こんな実験や評価をしてほしい!」と依頼を受けることになります。
①:開発・設計担当者から「要望やスペック」について説明
②:スペックが確認できる実験方法を模索
③:エンドライン(完了日程)から逆算してスケジュールを立てる
そこで設計者の要望や確認したいスペックの要望を聞いて、自分たちが行う「実験・評価」業務について模索をしていきます!
その要望や結果報告までの日程を確認してスケジュールを立てて業務に取り掛かるという流れになります!
ここで必ず設計者に、「目的と結果予想」を聞くようにしてください!
なにも聞かずに結果を展開した際に、「この結果は的外れの方向だなぁ…」なんて言われることもざらにあります。
良識ある設計者であれば、事前に説明はしてくれますがなにも展開が無かった場合は必ず、こういったことは聞くことを意識してみてください!
自分の身は自分で守る!とまでは言いませんが、長時間掛かる実験・評価だと後戻りができないこともあるので、業務に取り掛かる前に確認をすることをおすすめします!!
必要な情報を収集して実験・評価を開始
開発・設計担当者から一通りの説明を受けたら、まずは実験・評価に向けて情報収集を行います!
過去に何度か行ったことのある試験であればサクサクと進められるので問題ないのですが、初めてやる実験・評価は、知見も無い分スタートに手間取ることも考えられます。
そこでまずはしっかりと情報収集を行い、出戻りが無いように努めることを意識します!
インターネットには様々な規格など情報がたくさんあるので、まずは自分が行いたいと思っている実験・評価に類似したものを模索してみるようにしましょう!
実験や評価を探している中で「こんな評価方法もあるのか!」と新たな発見もあるので、意外と楽しくできるかと思います!
ぜひ自分自身の知見を増やす目的として、色々な情報を収集してみてくださいね!
社内外に展開する報告書を作成
実験・評価が終了したら、結果を展開するための報告書の作成を進めていきます。
これは書き方など正解は存在していないので、一概にこれです!と明言できませんが会社内にある過去の報告書を参考にして書いていくと間違いないかと思います。
そして、この報告書作成を嫌がるエンジニアも大多数いるのも事実で僕もそのうちの一人です。(笑)
報告書の内容としては、実験・評価の目的と背景を説明して、その後すぐに結果を書いてあげると報告書の1枚目で完結できるのでおすすめです!
実験・評価内容の展開ももちろん大事ですが、まずは結果を知りたいのが開発・設計担当者なので報告書を開いたらすぐに分かる部分に書いておきましょう!
報告書は書いてきた回数に比例して、レベルアップしていくものなので恐れずガンガンとチャレンジしていきましょう!!
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は実験・評価エンジニアにはやりがいがあるか等を、自身の経験から解説をさせていただきました!内容をまとめると、
・ タイトなスケジュールになることあるので、楽しいだけでの仕事ではない
・ 開発・設計担当者としっかりと意思疎通をすることが大事
実験・評価エンジニアは機械に触れる回数が最も多いエンジニアなので、自身の知見も増やすことができる仕事だと思っています!
設計など実務で行ったことのない方は、まずは実験・評価エンジニアを目指してスキルアップしてみてはいかがでしょうか!